公民連携してユニークな観光まちづくりに取り組んでいる「NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町」。伊賀市の歴史的資源を活用し、まち全体がまるごとホテルになる分散型ホテルを展開しています。分散型ホテルとは、まちに点在している歴史や文化を持った建物を再活用し、レセプション、客室、レストランなどをそれぞれの棟に分散させ、まちをまるごと1つの宿泊空間にしたものです。

まち全体を1つの空間として捉えることで、訪れる人たちが自ずとまちを回遊し人や文化と触れ合う時間や、一棟貸しなどの客室で周りを気にせず過ごすプライベートな時間を生み出します。訪れたまちに溶け込むように過ごす時間は、そこでしか味わえない様々な魅力を五感全てで感じさせてくれます。

5棟目となる宿泊棟 「野崎邸」が上野田端町に完成し、8月10日に開業しました。野崎邸は、戦国期にその名を馳せた藤堂藩の家臣、野崎新平家の下屋敷跡に建てられた邸宅をリノベーションしたもの。当時の面影が残る5千㎡を超える唯一無二の広大な敷地に池を中心とした回遊式庭園の借景を生かした一棟貸し切りのプライベートヴィラに生まれ変わりました。
棟内のいたるところに国指定の伝統工芸品「伊賀焼」や古来より継承されてきた技法と絹糸で鮮やかに組まれた「組紐」を使用したアートを設置。伊賀の文化を楽しめます。

建物内は3つの客室とダイニングスペース、そしてどこか懐かしさを感じる土間スペースの設えは、まさに匠の空間です。


喧騒と切り離されたプライベート空間でととのう
ヴィラの敷地奥にひっそりと佇む蔵に専用の蔵サウナが誕生しました。元々蔵として使われていた場所を、プライベートな憩いの場所に。

一般的な古民家ホテルやリゾート観光地とは違い、それぞれの地域がもっている、独自の文化と歴史や人の営みを自然なかたちで体験。これまでとは違うユニークな旅を都会の喧騒を離れたラグジュアリーなプライベートヴィラで体験してみませんか。
NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町
「野崎邸」(客室1室)
三重県伊賀市上野田端町918番、919番 スイートヴィラ
https://www.vmg-igaueno.com/
text:KAZUMI KAWAKAMI