シャンパンのブドウ品種はたったの3種類。これらをブレンドして完成させる
シャンパンとはフランス・シャンパーニュ地方で収穫されたブドウを使って法律にのっとって誕生している泡モノのこと。イタリアのシャンパン、アメリカのシャンパン、は存在しません。それらはシャンパンと同じ製法で生産されているものであって、シャンパンと呼んではいけないのです。法律でも定められています。そしてシャンパーニュ地方で生産されているブドウはシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、この3種類。これらをそのまま100%、ブレンドして、などメゾンのスタイルで味わいを創り上げていくのです。たった3種類のブドウだけなのにこんなにも味わいが違うなんて、本当に驚きます。
エリアごとに栽培するブドウ品種も違います
シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、3品種のブレンドタイプを味わう
シャンパンを作るブドウにはおおまかに役割があります。シャルドネは酸味がある。ピノ・ノワールは果実のボリューム。ピノ・ムニエはバランスを整える。この3要素を理解して飲むと味わいが見えてくるかも。
Vol.1はこれら3品種をブレンドしたタイプのシャンパンをご紹介します。
シャンパーニュ ドゥラモットはシャルドネを得意とするメゾン。このメゾンのシャルドネ100%を選ぶ方が多いのはそのような理由からだと思います。でも私はこのメゾンがブドウをブレンドするテクニックを味わって欲しいと思うのです。ひとつのブドウだけで創る美味しさとブドウをブレンドしたことで生まれる美味しさは全く違うから。しかもノン・ヴィンテージです。ノン・ヴィンテージほどテクニックが必要なシャンパンはありません。同じ味わいを創り続けなければいけないカテゴリーであり、ブドウの出来不出来にかかわらず生産するというメゾンのシグネチャーですから。ノン・ヴィンテージのお話は改めてお伝えしたいと思います。
ブレンド力の美味しさはブドウ本来の個性が生かされている
ブドウがブレンドされることで生まれるボリューム感。これを意識して味わうといろいろな発見があります。ドゥラモット ブリュット N.V.にはふくよかさが明確に感じられるでしょう。シャルドネが持つ酸味、これもしっかりあるのですが、鋭さ、ではなくしなやかさ。これは果実が熟しているものであることの証。
全体のバランスはすごく良くてまとまっているな、という口当たり。そして余韻の長さも素晴らしい。ずっと飲んでいたくなる。では何を食べたら良いかなぁ…
簡単につまめるもの、であれば(本当におつまみです)、塩昆布、はいかがでしょうか。程よい塩味のものをお選びください。昆布の旨み成分ってシャンパンと合いますから。
シャンパーニュ ドゥラモット ブリュット N.V.
シャンパーニュ ドゥラモット ブリュット N.V.
750ml ¥8,250(税込)
問い合わせ先:株式会社ラック・コーポレーション
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藤﨑 聡子
ワインジャーナリスト
ワイン専門誌「ワイン王国」を立ち上げ編集・企画・広告業務兼任する。フランス・シャンパーニュ騎士団より2009年ジャーナリスト最年少でオフィシエ・ド・シャンパーニュを叙任。現在はワイン、ウィスキー、食、旅などライフスタイルをテーマに幅広く執筆中。またスーパーバイザーとして韓国情報サイト・PIVImを監修。
PIVIm:https://pivim.jp/
text:SATOKO FUJISAKI