田中佐奈さんの華やかなキラキラ人生

田中佐奈さんの 華やかなキラキラ人生 #4

田中佐奈

「愛の循環」であらゆる人が幸せになる喜び
ウエディングプロデュース秘話

突如GENKING.としてメディアに登場し、光の速さで一世を風靡。そこから紆余曲折を経て、「田中佐奈」として生まれ変わった現在の美しい姿にクローズアップ。今回は、佐奈さんプロデュースのウエディングブランド「アメリス」への思いを伺いました。SENLY主宰の植松晃士とのスペシャル対談・最終回をお届けます。

植松:佐奈ちゃん、ウエディングドレスのプロデュースもされているのよね。見に行かせてもらったんだけど、それはそれは、素敵なんですよ!デザインも年齢やさまざまなジェンダーを超えた、いろいろな人に向けたウエディングセレモニー用のお衣装なんですよね。テイストが偏っていなくて、いろんなタイプの人が受け入れられるデザイン。

「アメリス」のウエディング衣装

「アメリス」のウエディング衣装。
幅広いテイストのバリエーションのデザインが魅力。

佐奈:ありがとうございます!

植松:佐奈ちゃんのイメージからキラキラしてとんがったデザインのドレスなのかなと思いがちなんだけど、ベイシックで華やかに見えるデザインもあるのよね。

佐奈:そうなんです。実は今までいろいろなアパレルさんから、「ブランドを出しませんか?」とお声掛けいただいていたんです。ただ私自身のコンセプトが“カメレオン”なので(笑)、ずっとお断りしていたんです。今月は黒髪にして前髪を作りたい気分、翌月はちょっと日焼けした肌に、イタリアブランドに身を包んでシックにしたい、はたまたLA系のギラギラしたボディコン女になりたいとか、気分でテイストが激変するタイプ。そうなるとブランドのコンセプトがブレてしまうので、ブランドは難しいのかなって自分では思っていたんです。

人はなりたい自分に、いつからでも変われる(佐奈)

田中佐奈

ただ、ウエディングドレスのコンセプトはパンツスタイルから、フリフリ、キレイ系、マーメイドなど、全部のジャンルを追求できて、どのジャンルの方も着ていただける。それこそが、なりたい自分には、いつでも変われる」を体現できると思ったんです。

植松:「変わっていいんだよ」ってね。

佐奈:そう!

テイストもいろいろ楽しんだほうがいい!(植松)

シックなカラーのウエディングドレス

シックなカラーのウエディングドレスも素敵。

植松:私は「こうなの!」って一貫している人もいるけど、つまらなくない?って思うんです。そういう人って10年前から変わらないんだよね。でも10年経ったら、10年後の顔、髪、体型なのよ。なのに同じテイストだと老け感だけがクローズアップされてしまうんだよね。ときにテイストも、いろいろ楽しんだほうがいいのよね。

結婚にはずっと憧れて生きてきました(佐奈)

田中佐奈

佐奈:私はずっと結婚に憧れて生きていたし、女性に生まれ変わって、女性としての一番の喜びは結婚が全てではないですけど、すごく人生の節目になるタイミング。幼少期から育った環境や、性別のことでいじめに遭ったり。普通のひとにとっては普通のことでも、一般的なみんなよりは、いろいろな問題を抱えてきているので、結婚に対する憧れは強かったですね。

生まれ変わって満たされたことで
人が幸せになる仕事がしたいと心から思えた(佐奈)

田中佐奈

佐奈:やっぱり心のどこかが寂しい、苦しい、そしてどこか切ない。そこは正直、多分一生拭えないと思うんです。だらこそ、人が幸せになる仕事がしたくて。やっぱり人の笑顔や、ハッピーな姿を見ると、「あぁ本当に作ってよかったな」って思うんです。ウエディングを始めたきっかけも、誰かを幸せにしたいという思いから。これは綺麗ごとではなく、自分が女性に生まれ変わって、満たされたからこそできるなって。

ウエディングセレモニーは
夢を叶える日。
だから夢が詰まっていていい。(植松)

田中佐奈

植松:そうだよね。ウエディングセレモニーって、女の子が夢を見る日、夢を叶える日だから、夢が詰まっていていいんだもんね。

佐奈:今まで、いろいろな結婚式に呼ばれてきて、正直50%は心からおめでとう!って思うんですけど、残りの50%は、自分は結婚できない……と思ってきたんです。心のどこかで悔しい思いが沸いてきて、その気持ちと向かき合うのが辛かったですね。

アメリスのコンセプトは
Share of Love
~愛の循環~

アメリスのコンセプトは Share of Love ~愛の循環~
アメリスのコンセプトは Share of Love ~愛の循環~


佐奈:ブランドの主軸にあるのが「愛の循環」。それは私もたくさんの愛をもらったから、愛を返していきたいという思いから。幼少期からずっと裕福だったわけではなく、上京してからもOL時代が長く続いて限られた中で生活をしていました。当時の自分を振り返ると、結婚はできないなって思うぐらい、貯金することも難しかったですね。

誰かの結婚が、他の誰かの結婚を循環させる
アメリス・スタイルのセレブレーション

アメリス・スタイルのセレブレーション

佐奈:今の世の中って、お金があって結婚できる人もいれば、すごくお互いが愛し合っていても、金銭的な問題や、病気や家庭環境の問題で結婚できないカップルもいますよね。アメリスでは、結婚式を挙げてくれた方の売上金の一部を、一組ずつ全てプールしているんです。そのお金で、理由があって結婚できないカップルに、結婚式を無償で提供させていただいています。誰かの結婚が、他の誰かの結婚を循環させている。定期的に実行していて、それを「愛の循環プロジェクト」と呼んでいるんです。先日もそのイベントがあって、7組くらいのカップルを祝福することができました。

植松:インスタで見た! サプライズで実行したのよね。

アメリス・スタイルのセレブレーション

佐奈:はい。病気の方だったり、同性婚の方、国籍が違う方たちなどいろいろなカップルだったのですが、皆さん、「自分たちは、結婚式は挙げられない」「ウエディングドレスなんて、一生縁がないと思っていました」と、泣いて喜んでくださって。その姿を見たときに、本当に今、すごく素敵な仕事が出来ている自分に、感謝の気持ちしかありませんでした。

今の自分を作り上げてくれたのは
みんなのおかげ(佐奈)

田中佐奈



佐奈:そうなれたのは、みんなのおかげで。インスタのフォロワー、芸能のスタッフさんもみんな含めて、今の私を作り上げてくれたので、本当に自分の力だけではないから感謝だなって。そこはちゃんと愛で返していきたいですね。

植松:素晴らしいことですよね。幸せのお裾分けね。

Ameris(アメリス)

Ameris(アメリス)
https://ameris.foursis-co.com

ラテン語で「愛」。
性別・国籍・体型・年齢を超え、全てのカップルが自由に結婚式を楽しめるウエディングブランド。さまざまな場面で障害を感じている、あらゆるマイノリティの方々を含めたすべてのひとの愛を祝福。アメリスが一番大切にしているコンセプトが「愛の循環」。一流ホテルでのコラボレーションイベントを開催するなど、既に多くの賛同を得ている。

text:MIYUKI NEZASA 

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