「なんでそんなに動物が好きなの? って聞かれることが多いんだけど、何て説明したらいいのか、いつも答えに困るんだよね~」と笑いながらインタビューがスタート。まもなく発した言葉は、動物愛に溢れている泉さんならでは視点でした。
15才以下の子供の数よりも
犬の数が多い、ペット大国・日本
「今ね、15 才以下の子供の数よりも犬の数の方が多いんですよ。コロナになってからは、さらに犬を飼う人が 約14%増えたそう。そういう意味では本当に日本はペット大国だなと思います。普段、生活をしているなかで、動物に直接触れ合わなくても、一匹も見ないってことはない気がするなぁ。それだけ身近な存在になっているから、少しずつでもペットたちが生きやすい環境が整うと嬉しいなって、ただただ思います」
年明け早々に起きた飛行機事故でのペットの悲しい死は、社会問題となった。ペット大国であるがゆえの、さまざな意見が飛び交い、著名人のSNSが炎上するなど、意見することが躊躇される傾向にある中、あえて泉さんにも聞いてみた。
「本当にいろいろな意見がありますよね。100 人いたら、100 通りの飼い方があるから正解は分からない。家族の一員として旅行も一緒にしたいっていう気持ちも分かるし、飛行機に乗せるのは不安だっていう気持ちも分かります。動物たちは私にはなくてはならない存在なので、毛深い子供だよね(笑)。ただ話し合うってすごく大事だと思うの。飛行機に一緒に乗せたい人もいれば、乗せたくないって人もいて。それが世の中のニュースとして出るのはいいことだと思うのに、難しいね」
100人いたら100通りの
飼い方があるから
正解は分からない

「たとえば、娘はどんどん育って、自分で色々できるようになるから、それももちろん喜びなんだけど、ワンちゃん、猫ちゃんなどの動物たちは、思っていることや体調の不良を伝えることがなかなか難しいから、少しでも変わったことがないか毎日様子を見ることも大事。最初から最後までだよね。もう、ゆきちゃんも 15 才という高齢で、体調が良くない日もあるけれど、信頼のある獣医さんとよく話し合って、楽しい時間をより多く一緒に過ごせるようにと心がけています」

15歳になる、ロングコートチワワのゆきちゃん。
正解がない中、泉さんは動物たちとどう向き合っているのだろう?
自分が何かあったときに
動物たちを見てもらえる人を
見つけておくことが大事


「人間と一緒で、メリハリや刺激があったほうがいいと思う。うちの子たちも普段の生活の中で、ストレスが溜まることもあると思うから、休日になったら自然が多いところや海に行ったり、たくさん走ることができる場所に一緒に行ったりしています。やっぱりオンとオフが人間も必要なように、ワンちゃんにも必要なんじゃないかなって。そのほうが飼い主も楽しいよね。あと動物を飼うときの責任として、特に今の時代、災害もあるし、自分が病気になって飼えなくなることもあるかもしれない。だから“手放したら駄目”と一概には言えない世の中だと思うんです。そういう意味では、もし私に何か起こったときに、次にちゃんと見てもらえる人を探しておく、ということがすごく大事なんじゃないかと思っています」

悲しい出来事も
前向きなストーリーに
変えていきたい
「私はいろいろな種類の動物を飼っているので、もし何かあったときのために、それぞれお願いできる方に行先を決めています。それが唯一、飼い主としての責任ではないかなと思っています。動物たちにとっても、いきなり飼い主を亡くすことは寂しいことだと思うので、前もって会っておくと、少しでもストレスを感じにくいのではないかな。なるべくいろんな人に見てもらえるようにしておくことも大切。捨て犬や虐待などもあるけれど、私は悲しいことでも、なるべく明るく前向きなストーリーになるようにしたいなって心がけていますね」
【PROFILE】
森泉/芸能界きっての動物好きとして、多くのTV番組に出演。得意のDIYを生かして千葉の別荘をリノベーションするなど、ライフタイルにも注目。
Instagram:izumi.mori
※次回は家で飼っている保護犬の話、動物たちのために建てた千葉の別荘ついてのお話です。
text:MIYUKI NEZASA