《バラ色の塔のあるイタリア広場》 1934年頃 油彩・カンヴァス トレント・エ・ロヴェレート近現代美術館 (L.F.コレクションより長期貸与)
© Archivio Fotografico e Mediateca Mart
© Giorgio de Chirico, by SIAE 2024
東京都美術館で8月29日まで開かれている「デ・キリコ展」。日本では約10年ぶりとなる、ジョルジョ・デ・キリコの大規模な個展として注目を集めています。形而上絵画と呼ばれる作風で、幻想的かつ非日常的な空間を描いて、20世紀美術における新しい表現のさきがけとなったデ・キリコ。1910年代に形而上絵画を描き始め、パリの画壇でデビュー。
《風景の中で水浴する女たちと赤い布》 1945年 油彩・カンヴァス ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団
© Fondazione Giorgio e Isa de Chirico, Roma
© Giorgio de Chirico, by SIAE 2024
そして1920年くらいからは、古典的なルネサンスやバロック絵画に影響を受けた絵画を描き始め、あらゆる画風を展開しています。今回の「デ・キリコ展」では、100点以上の作品をトピックや画題ごとに分類した展示構成で見どころはたくさん。
《形而上的なミューズたち》 1918年 油彩・カンヴァス
カステッロ・ディ・リヴォリ現代美術館(フランチェスコ・フェデリコ・チェッルーティ美術財団より長期貸与)
© Castello di Rivoli Museo d'Arte Contemporanea, Rivoli-Turin, long-term loan from Fondazione Cerruti
© Giorgio de Chirico, by SIAE 2024
形而上絵画と呼ばれる顔のないマネキンをモチーフにした絵画、一見無関係なモノを配置し違和感のある構図となっている絵画など、一度はどこかで目にしたことがある有名な作品も数多く展示してあるので、非日常の世界を垣間見るのはいかがでしょうか。また、金曜日は夜間開室も実施。20時(入室は閉室の30分前まで)まで開館しているから、仕事帰りに夕涼みしながら芸術に浸ってみるのも一興です。
デ・キリコ展
会 期:2024年4月27日(土)~8月29日(木)
会 場:東京都美術館(東京・上野公園)
休 室 日:月曜日
※ただし、8月12日(月・休)は開室
開室時間:9:30~17:30、金曜日は20:00まで(入室は閉室の30分前まで)
※2024年9月14日(土)~12月8日(日)は神戸にて開催。
観覧料金:一般 ¥2,200(税込)、大学生・専門学校生 ¥1,300(税込)、65歳以上 ¥1,500(税込)
土曜・日曜・祝日及び8月20日(火)以降は日時指定予約制(当日空きがあれば入場可)
※8月16日(金)までの平日は日時指定予約は不要です
※高校生以下無料。
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料。
※身体障害者手帳等のお手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)・高校生以下の方は、日時指定予約は不要です。直接会場入口にお越しください。
※高校生、大学生・専門学校生、65歳以上の方、各種お手帳をお持ちの方は、いずれも証明できるものをご提示ください。
※毎月第3土曜日・翌日曜日は家族ふれあいの日により、18歳未満の子を同伴する保護者(都内在住、2名まで)は一般通常料金の半額(住所のわかるものをご提示ください)。
日時指定予約不要、販売は東京都美術館チケットカウンターのみ。
お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://dechirico.exhibit.jp/
text:ERI NAKAO