SKIN REJUVENATION
ミスター慶応医学部 Dr.牧野のビューティ塾 Vol.8 夏は紫外線対策もマスト!「目元のケア」

毎回、読者の悩みに対して「すぐに始められる実用的なアドバイスをしてくれる」と人気のこの連載。今回は目元のケアについての質問に答えてもらいます。
Q:細かい作業やパソコン、スマホの使用など、目を酷使することが多いせいか、目の周りの小じわが気になります。アイクリームを使っていますがあまり効果を感じません。おすすめのケア方法はありませんか?(45歳・会社員)
A:パソコンやスマートフォンの長時間使用で目の周りの小じわが気になる方は多くいらっしゃいます。アイクリームの効果を感じにくい場合も、日々のケア方法を見直すことで改善が期待できます。
今回は、目元ケア用のコスメを選ぶときに意識するといい成分、日常で気を付けた方がいいことについてご紹介します。
目元の乾燥対策とエイジングケア成分
目元の小じわの主な原因は乾燥と加齢によるハリ不足です。アイクリームを選ぶ際は、保湿成分に加えてエイジングケア成分が配合されているものを選びましょう。代表的な成分とその特徴は以下の通りです。
●レチノール
ビタミンAの一種で、肌のターンオーバーやコラーゲンの生成を促進し、シワやハリ不足の改善に役立ちます。
●ペプチド
アミノ酸が連なった成分で、肌の弾力やハリをサポートし、表情ジワのケアにも効果的です。
●セラミド
皮膚のバリア機能を高めて水分の蒸発を防ぎ、乾燥や外部刺激から肌を守ります。
●ヒアルロン酸
高い保水力を持ち、肌にしっかりと潤いを与えます。
●ナイアシンアミド
ビタミンB3の一種で、コラーゲン生成やバリア機能の強化、シワやたるみの改善など多角的な効果があります。
これらの成分が配合されたアイクリームや美容液を、洗顔や化粧水の後、薬指でやさしく目元に塗布することで、乾燥や小じわの予防・改善が期待できます。特にシワが気になる部分は、指で軽くシワを伸ばしながら塗ると、成分がしっかり浸透しやすくなります。
摩擦や刺激を避ける ― 目元の皮膚は超薄い
目元の皮膚は顔の中でも特に薄く、厚さはわずか約0.6mmしかありません。これは顔全体の皮膚(約1.8mm)の1/3程度で、非常にデリケートな部位です。そのため、日常のスキンケアやメイク落としでの摩擦や刺激がシワやたるみの原因になりやすいのです。
クレンジングや洗顔時は、泡立てた洗顔料を使い、指の腹でやさしくなでるように洗いましょう。アイメイクを落とす際は、コットンにクレンジング剤をたっぷり含ませ、まぶたの上に数秒置いてからそっと拭き取ります。落ちにくい場合は専用リムーバーを使い、決してこすらないことが大切です。洗顔後はやわらかいタオルで軽く押さえるように水分を取ってください。
目の疲れと血行不良のケア「20-20-20ルール」
目元の血行不良も小じわの原因となります。長時間のパソコンやスマホ作業で目の周りの筋肉が緊張し、血流が滞ると、ハリや潤いが失われやすくなります。
目の疲れを予防するためには、「20-20-20ルール」、20分ごとに20フィート(約6m)先を20秒以上見ることを意識し、定期的に目を休ませましょう。
また、蒸しタオルやホットアイマスクを3~5分目元に当てるだけでも、血流が促進され、筋肉のこわばりが和らぎます。
目元専用のUVケアアイテムで紫外線対策
目元の皮膚は薄く、紫外線のダメージを受けやすい部位です。紫外線はシワやたるみの大きな原因となるため、日常的なUVケアが欠かせません。
目元専用のUVケアアイテムには、
●UVカット機能付きアイクリーム(例:Supergoop!「ブライトアイ 100%ミネラル アイクリーム SPF40」など)
●ミネラルタイプの日焼け止め(紫外線吸収剤不使用で低刺激)
●目元用日焼け止めクリーム
●UVカットメガネ
などがあります。
SPF値は日常使いならSPF20~30程度、レジャー時はSPF40以上を目安に選びましょう。日焼け止めは目元にも丁寧に塗り、メイクの上から使えるUVパウダーやスプレーでこまめに塗り直すのもおすすめです。特に春から夏にかけては紫外線量が多くなるため、曇りの日や室内でも油断せず、毎日の紫外線対策を心がけてください。
目元の小じわは、こうした日々の丁寧なケアと予防の積み重ねで、徐々に目立たなくなっていきます。ご自身の肌状態やライフスタイルに合わせて、無理なく続けてみてください。
牧野 潤 / Jun Makino, MD.
JSKINクリニック代表 形成外科専門医
慶應義塾大学医学部 形成外科 助教
日本形成外科学会専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
日本再生医療学会
日本乳癌学会 正会員
2015年3月 慶應義塾大学医学部卒業
(在学中にシンガポール国立大学医学部留学)
2015年-2017年 株式会社ボストンコンサルティンググループ勤務
2017年-2019年 都内総合病院にて初期臨床研修修了
2019年4月 慶應義塾大学医学部 形成外科教室入局
慶應義塾大学病院形成外科及び医局関連病院(埼玉医科大学総合医療センター形成外科・美容外科、太田記念病院形成外科など)にて勤務
2023年4月より 慶應義塾大学医学部 形成外科 助教(日本形成外科学会専門医)
2024年6月 慶應義塾大学病院美容医療外来 立ち上げ
現在に至る

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