美の源流を遡る 植松晃士のHistory of the Brand

「乳液ファースト」美容法のヒストリーをたどる

「乳液ファースト」美容法のヒストリーをたどる

美の源流を遡る
植松晃士の
History of the Brand 「アルビオン」

ベルベットのような柔肌をつくる
スキンケアのお作法
アルビオンの「乳液ファースト」美容を知る

毎日朝晩のスキンケアステップ、皆さんはどのようなルーティンを行なっていますか? 洗顔をしたらまず化粧水をなじませて、乳液やクリームは仕上げに使う人が大半だと思います。でも今回ご紹介したいのは、洗顔のあとにまず乳液から始める「乳液ファースト」なスキンケア。お手入れを頑張っているのに肌が乾きやすいという人、ゴワつきやザラつきが気になるという人にとって、悩み解決の糸口になる可能性が大。SENLYプロデューサーの植松晃士も「アルビオンの“乳液ファースト”でお手入れすると、肌が本当に変わるのよ!」と大絶賛する美容法です。自分のお肌に満足している人も、いつもと違う手順にすることで新鮮な気持ちになれたり、お手入れの満足感に差が出ることもあり得るので、お見逃しなく。今回「乳液ファースト」について教えてくれたのは、国内外で人気を博しているビューティブランド、アルビオン。アルビオンは1956年の誕生当初から、乳液を最初に使うことを提唱しています。なぜ「乳液ファースト」を提案することになったのか、実際のテクニックやメリットについて、詳しくお話を伺いました。


高度経済成長を背景に
「アルビオン」が誕生!

東京銀座の1丁目にビューティブランド「アルビオン」が誕生したのは、昭和31年、1956年のこと。終戦から10年以上が経過し、日本は高度経済成長期に突入。そんな中、「これまでにない、世界一の高級化粧品メーカーになる」という夢を掲げ生まれたのがアルビオンです、とPRの大西沙奈美さんは語ります。


創業当時のアルビオンのみなさん。

「ブランド創業当初に発売したのは、化粧水やコールドクリームなど品質にこだわり抜いた5品。当時一般的な化粧品の価格は200円から300円でしたが、アルビオンのアイテムはそれぞれ800円から1,500円だったので、超高級と言えるでしょう。中でも、現在まで販売している乳液“プライアン”は美しい肌を実現するためにひたすら研究し続け、ようやく出来上がった自信作。スクワランなど当時としては高機能な成分を配合していましたし、処方にも自信を持っていました。そこで創業者は、“この画期的な乳液を生かすため、”高級品にふさわしく、世界のどこにもない独自の美容システムをつくってほしい。”と特命を出します。それが“乳液ファースト”誕生のきっかけだったのです」



今も販売されている乳液「プライアン」の創業時の姿。

家事からひらめいた
「乳液ファースト」

特命を受け、日夜アレコレ考えをめぐらせていた初代美容部長の町田智子さん。ある日町田さんはお母様との夕食後の後片付けで、ふと閃いたと言います。
「フライパンの油汚れは、油を使うときれいにおとセル。メイクの汚れもコールドクリームで落とすけど、そのクリームは化粧水で拭き取るだけ。その前に乳液で、肌に残ったコールドクリームの油分を落としてみたらどうだろう? と考えたのです」コールドクリームとは、当時広く使用されていたクレンジング料のこと。クレンジングをしたら洗顔をせずに化粧水で拭き取り、それから乳液を使っていたのです。「早速コールドクリームのあとに乳液で拭き取る方法を実践してみたところ、みんな肌がふっくら柔らかくなるのを実感したと言います。そこで、洗顔後すぐ乳液を使う“乳液ファースト”をお客様に提案することになったのです」肌がベルベットのように柔らかくなることから、乳液での拭き取りは“ベルベット洗顔”とも呼ばれました。以来、アルビオンでは「乳液ファースト」を大切に育んできたそうです。

なぜ洗顔後の肌に乳液をなじませると肌が柔らかくなるのか、ほかにどんなメリットがあるのか、次回は「乳液ファースト」のメカニズムに迫ります。


【PROFILE】
PR 大西沙奈美さん
エクシアPR。乳液ファーストでなれる肌に感動し、アルビオンの乳液に惚れ込んで入社。インフィオレ、イグニスなどスキンケアブランドのPRを担当したのちアルビオンPRへ。
            

アルビオン
https://www.albion.co.jp/

text:YUMIKO KAZAMA

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