ここ数年ブームともなっている日本美術。EXPO2025でも盛り上がる大阪で、今まであまり注目されてこなかったり、知られていなかったりする多岐にわたるジャンルの作品に触れられる「日本美術の鉱脈展」が開催されています。水墨画、禅画、茶の空間から土器まで、歴史ある作品から現代アートに至るまで――知名度はないが素晴らしい作品を目覚めさせる機会となる展覧会です。

伊藤若冲《竹鶏図屏風》寛政2年(1790)年以前 二曲一隻 紙本金地墨画
今では日本美術ブームを牽引する作家となった若冲。展示の序章では日本美術のスーパースターとなった若冲、蕭白、芦雪ら「奇想の画家」の作品を紹介しています。

重要文化財 日本遺産「人体文様付有孔鍔付土器(鋳物師屋遺跡出土)」 縄文時代中期中葉(紀元前3500〜紀元前3000年頃) 南アルプス市教育委員会・ふるさと文化伝承館
かわいらしい子どもがピースしているかのようなレリーフが施された土器。全身がはっきりと描かれている土器は他にほとんど例がありません。
縄文から近現代まで、いまだ知られざる鉱脈は多く眠っています。その鉱脈を掘り起こすことで、美しい宝石として今後の日本美術史に定着していく作品が見つけられるはずです。「未来の国宝」を探しに足を運んでみてはいかがでしょうか。

「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」
会期:2025年6月21日(土)~8月31日(日)
会場:大阪中之島美術館 4階展示室
〒530‐0005 大阪府大阪市北区中之島4‐3‐1
開場時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)
※開館延長日時:7月18日から8月30日までの金曜日、土曜日、祝前日の17:00〜19:00
休館日:月曜日、7月22日(火)※ただし7月21日(月・祝)、8月11日(月・祝)は開館
観覧料:一般¥1,800(前売・ 団体:¥1,600)高大生¥1,500(前売・ 団体:¥1,300)小中生¥500(前売・ 団体:¥300)※団体料金は20名以上
主催:大阪中之島美術館、日本経済新聞社、NHK大阪放送局、NHKエンタープライズ近畿
監修:山下裕二(明治学院大学教授)
企画協力:浅野研究所
展覧会WEBページ
https://koumyakuten2025.jp
text:UMI TSUKINO
2025.07.14