アジアのみならず、世界でも話題となっている韓流ドラマ。その主役を演じる俳優たちはファンミーティングを開催すれば１万人規模のファンが詰めかけるなど、まるでアイドル歌手さながらの人気となっています。そんな俳優たちが出演するドラマや映画。いろいろありすぎて何から見ていいの？ と迷ってしまう方も多いはず。そこでSENLY★韓流サランヘヨでは、旬の俳優とともに、今見るべきおすすめ作品とその見どころについてもご紹介していきます。第４回目にご紹介するのは、ソン・ジュンギです。
韓国ドラマでは「イケメンといえば“ソン・ジュンギ”」というセリフが登場するほど、その美しさでも定評のあるソン・ジュンギは1985年生まれの39歳。大学生時代に出演したクイズ番組で芸能関係者の目に留まり、役者の道に進みます。在学中に映画「霜花店 運命、その愛」でデビューしたのち「トキメキ☆成均館スキャンダル」や「優しい男」などで人気となりますが、彼を一躍トップスターにした作品と言えば「太陽の末裔 Love Under The Sun」。このドラマは、2016年に彼が除隊後の復帰作として主演したドラマで、韓国で最高視聴率41.6％という驚異の数字をたたき出し、百術芸術大賞をはじめとした韓国のさまざまな賞を総なめにし、“ソン・ジュンギシンドローム”の社会現象まで巻き起こした話題作なのです。
このドラマで、韓国の軍人ユ･シジン役で登場するのがソン・ジュンギ。特殊部隊の隊長として、最前線で危険な任務に立ち向かうエリート軍人であるユン・シジン（ソン・ジュンギ）は、休暇中に偶然出会った正義感の強い美人外科医カン・モヨン（ソン・ヘギョ）にひとめぼれ。そこから運命の歯車が回り始めるのですが、海外の紛争地域で軍人と派遣医師として再会。戦地での任務や医療支援などを行う中で二人の距離がどう縮まっていくのかがスリリングな展開とともに描かれています。制作費130億ウォン（日本円にして約14億円）、ギリシャでの海外ロケなど、映画のような壮大なスケールで、本当に見ごたえたっぷり。余談ですが、主演の二人がドラマさながらにソン・ソンカップル（ソン・ジュンギとソン・ヘギョの頭文字から）として結婚したものの、２年弱で破局してしまったことも話題となりました。
そして日本のNetflixで話題となったのが2021年放送の「ヴィンチェンツォ」。主演のソン・ジュンギは初めてのダークヒーローとして、イタリアマフィア、ヴィンチェンツォ・カサノ役を演じます。幼少期に養子縁組でイタリアに渡り、冷血な弁護士となった彼は、金塊が眠る雑居ビル「クムガ・プラザ」を手に入れる目的で、母国・韓国に帰国。しかし、そこからビルの住民たちとともに、悪事を行う大企業バベルとの法廷闘争に巻き込まれていくのですが、時にコミカルさも見せながら、颯爽としたスーツ姿で毒を持って毒を制するダークヒーローを演じるソン・ジュンギの新たな一面は必見です。
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最後にご紹介するのが、2022年に放送された『財閥家の末息子～Reborn Rich～』 。ソン・ジュンギが出演するドラマは、軒並み大ヒットとなりますが、こちらも期待を裏切らない面白さ。財閥一家に消された秘書ユン・ヒョヌ（ソン・ジュンギ）は、自分の殺害を指示した財閥家に末息子、チン・ドジュン（一人二役）として転生し、第二の人生が始まっていきます。単なる復讐劇ではなく、1980年代以降の軍事政権や通貨危機など、激動の韓国現代史をなぞらえながら、実在の財閥をモデルにしたリアリティのある背景の中で、陰謀や財閥家の継承問題が繰り広げられていくので、深みのある社会派ドラマが見たい人にもおすすめです。
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ドラマの中では、本当の大学生のような瑞々しさで役を演じるソン・ジュンギにも驚かされますが、このドラマを語る上で外せないのが財閥家の会長役を演じるイ・ソンミン。重厚感と凄みのある演技は70代の老人にしか見えないのに、実年齢は55歳！韓国俳優たちのカメレオンぶりにも衝撃を受けます。これだけ熱く語ると、どれから見ようか迷わせてしまいますが、どの作品もソン・ジュンギの魅力がたっぷりなので、ぜひご覧下さい。
【PROFILE】
韓流ライター 橋本嘉美
「冬ソナ」時代から韓国ドラマを見始め、「私の名前はキムサムスン」でヒョンビンにドはまり。以来、イケメン俳優たちの成長を見続けて早20年ですが、これまでに見たドラマや映画、バラエティは数百本以上。韓国俳優たちのファンミフリークでもあるので、彼らの素顔などもご紹介していきます。
text：YOSHIMI HASHIMOTO
