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これは飲むべきシャンパーニュVol.2 シャンパーニュ ドゥラモット

これは飲むべきシャンパーニュVol.2 シャンパーニュ ドゥラモット
シャンパーニュ ドゥラモットの畑はスペシャルなシャルドネを作り出す

シャンパンを作るためのブドウは3種類。シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ。今回はその中のシャルドネ100%で作るシャンパンをご紹介いたします。

ご紹介するメゾン・シャンパーニュ ドゥラモットはシャンパーニュ地方・コート・デ・ブラン地区のル・メニル・シュール・オジェに位置しています。このル・メニル・シュール・オジェはシャルドネを栽培するエリアとしてトップ・オブ・トップと評され、シャンパンラヴァ―であれば見逃せないでしょう。特にドゥラモットはこのエリアに自社畑として大きな面積を保有、ブドウのケアから収穫まですべて手作業で行うメゾンとしても名を馳せています。
広大なシャルドネだけの畑
メゾンを出ると広大なシャルドネだけの畑が広がる

シャルドネが持つ酸味がシャンパンの熟成を支えている

Vol.1
ではドゥラモットのブレンドタイプをご紹介しました。今回はブラン ド ブランタイプ、シャルドネ100%のアイテムです。ブラン ド ブランとはフランス語で「白の白」。白ブドウだけで作られているシャンパン、を意味します。つまりシャルドネだけ、ということですね。

シャルドネは酸味という味わいを打ち出しています。これがいわゆる「すっぱい」に変わるニュアンスと感じると思います。ただこの酸味は熟成が進むにつれ、穏やかで丸く、そして優しい味わいに変化するのです。つまり、シャンパンを熟成させて美味しく飲むためにはこの酸味がなければシャンパンは成長しない、ともいえます。シャルドネはそのような存在です。
シャルドネの畑から見えるメゾン
シャルドネの畑から見えるメゾン、築100年を超える

シャンパーニュ ドゥラモットのシャルドネはその熟成によって味わいがエレガントに進化しています。それはやはりル・メニル・シュール・オジェの土地が持つパワーがブドウの成長を支えているからと言えるでしょう。この区画のシャルドネだけで作られているシャンパーニュ ドゥラモット ブリュット ブラン ド ブランはまさにシャルドネをしっかり味わうための存在になるのです。この味わいを知っていれば、他のメゾンのブラン ド ブランを飲む際に違いが分かると思います。

2種類比較して飲むことでわかるブラン ド ブランの面白さ

シャンパーニュ ドゥラモット ブリュット ブラン ド ブラン、ご紹介するのはノン・ヴィンテージタイプ。ノン・ヴィンテージはメゾンの顔、とも言われ、ブドウの出来・不出来にかかわらず、同じ味わいを作り続ける存在です。多くの限定品やスペシャルなアイテムが発表されていますが、シャンパンの本当の美味しさを知るためにはこのノン・ヴィンテージを飲まないとわからない。味わいを深く知るための逸品ともいえるのです。

シャンパーニュ ドゥラモットはシャルドネのスペシャリスト。
驚くほどなめらかで美しい味わいをシャルドネで表現しています。私は月3-4度このブラン ド ブランをテイスティングしています。それはこのシャンパンを味わうことで他のシャンパンの違いが分かるから。酸味の穏やかさ。熟成からくる香りの広がり方。口に含んだ時の力強さ。そして鼻から抜ける香り。ドゥラモットのシャルドネはこれらを言葉以上に表現してくれているのです。
飲まなきゃわからないでしょ、と言われているかのように。初めて味わう方であれば、余韻の長さとその時に残るシャルドネの香りを意識してみてください。華やかで優しく、そしてもう一口欲しくなると思います。個人的に真鯛のお刺身を塩でいただきたくなります。

欲を言うならば、Vol.1でご紹介したブレンドタイプとこのブラン ド ブラン、
一緒に召し上がることをお勧めします。どちらが美味しい、ではなく、どちらが好き、を見つけられると思いますので。シャンパンは一度に2種類比較して召し上がってみることで味わいの面白さが広がってくると思います。
シャンパーニュ ドゥラモット ブリュット ブラン ド ブラン N.V.
シャンパーニュ ドゥラモット ブリュット ブラン ド ブラン N.V.

シャンパーニュ ドゥラモット ブリュット ブラン ド ブランN.V.
750ml ¥11,000(
税込)
問い合わせ先:株式会社ラック・コーポレーション

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藤﨑 聡子

藤﨑 聡子
ワインジャーナリスト
ワイン専門誌「ワイン王国」を立ち上げ編集・企画・広告業務兼任する。フランス・シャンパーニュ騎士団より2009年ジャーナリスト最年少でオフィシエ・ド・シャンパーニュを叙任。現在はワイン、ウィスキー、食、旅などライフスタイルをテーマに幅広く執筆中。またスーパーバイザーとして韓国情報サイト・PIVImを監修。
PIVIm:https://pivim.jp/

text:SATOKO FUJISAKI

2024.11.19
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