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これは飲むべきシャンパーニュVol.6 シャンパーニュ アンリ・ジロー

これは飲むべきシャンパーニュVol.6 シャンパーニュ アンリ・ジロー
アンリ・ジローにはまだまだ知るべきことがたくさんある

アンリ・ジローを知って飲んだことのあるアイテム、あると思います。基本はVOL.5でご紹介したアンリ・ジロー・エスプリ・ナチュールG。カテゴリーはノン・ヴィンテージ、ブレンド比率はピノ・ノワール80%、シャルドネ20%。このアイテムを飲まなければアンリ・ジローを理解した、とは言えません。そのくらいメゾンの顔、になっているシャンパンです。

そしてアンリ・ジローはシャンパンの熟成と味わいを常に追求しているメゾン。見たことないな、と思われるボトル、あると思います。そしてもう終売になってしまっているアイテムも…

作り手から「今年のブドウの出来、素晴らしいから他のブレンドタイプ、熟成方法、将来的にどう進化していくのかこれらを考えて新しいアイテムを作ってみよう」と常に考えている、と伺ったことがあります。ですので、新しいアイテムが発表、限定品が登場、世界で50本だけ販売など...このようなアイテムが多数存在するのです。そして感動したのは「改革を恐れることなく、歴史の経験から多くのことを学んでいる」という言葉。このパッションが限定アイテムの新しいアンリ・ジローを誕生させているのではないだろうか、と思います。

これは飲むべきシャンパーニュVol.6 シャンパーニュ アンリ・ジロー
ペルルと呼ばれるシャンパンの泡

シャンパンの泡の存在もアンリ・ジローは違います。口当たりに力強さがある一方で柔らかく、そして優しいブドウの味わい、シルキータッチに仕上げてくる感覚。これがどのアンリ・ジローを飲んでも感じられるのは本当に素晴らしいことです。

伝統と革新、それが味わいに表れている貴重な限定シャンパン

改革を恐れることなく歴史の経験から学んでいること。この言葉をリアルに感じられるアイテムが誕生しました。

アンリ・ジロー・PR90-20。ブレンド比率はピノ・ノワール80%、シャルドネ20%。アンリ・ジロー・エスプリ・ナチュールGと同じです。

ただ使われているワインが全く異なります。それがシャンパンの名前になっているPRの存在。Perpetual Reserve。パーペチュアル リザーブの略です。パーペチュアル、とは永続的な、を意味します。リザーブ、とは、リザーブワインのこと。シャンパンは同じ味わいを作りだせるよう毎年収穫されたブドウをワインにして、それを残しています。それをリザーブワインと呼びます。つまりPRとは「永続的に残されている」というワインを使用し誕生したもの。90-20 は1990年から2020年の意味。まとめると1990年から2020年まで、永続的に残され熟成させてきたワインを使用したシャンパン、になります。年々のワインを合わせているのでヴィンテージ・シャンパンではありません。究極のノン・ヴィンテージ、とも言えると思います。

これは飲むべきシャンパーニュVol.6 シャンパーニュ アンリ・ジロー
この樽が味わいの骨格を作る

味わいは香りからして別格。濃厚で芳醇で少しトーストのような香ばしさが第一印象に宿っています。口に含んだ瞬間、この香りの印象通りの味わいが一気に広がるのです。余韻も長く、そして酸味の印象柔らかい。これがアンリ・ジローの考える歴史の経験から生まれてくるもの、なのではないでしょうか。アンリ・ジローの新しいアイテムが誕生するたびに味わいの素晴らしさにびっくりするのですが、この「アンリ・ジロー・PR90-20」は感服いたしました。ノン・ヴィンテージの存在意義、そしてメゾンの考え方、遊び心。突き詰めていく精神。このシャンパンの存在がすべてを物語っていると思います。限定販売ですので見かけたら即買いです☆

これは飲むべきシャンパーニュVol.6 シャンパーニュ アンリ・ジロー
アンリ・ジロー・PR90-20
750ml ¥41,800
問い合わせ:アンリ・ジロー ジャパン

こちらからも購入できます
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藤﨑 聡子

藤﨑 聡子
ワインジャーナリスト
ワイン専門誌「ワイン王国」を立ち上げ編集・企画・広告業務兼任する。フランス・シャンパーニュ騎士団より2009年ジャーナリスト最年少でオフィシエ・ド・シャンパーニュを叙任。現在はワイン、ウィスキー、食、旅などライフスタイルをテーマに幅広く執筆中。またスーパーバイザーとして韓国情報サイト・PIVImを監修。
PIVIm:https://pivim.jp/

text:SATOKO FUJISAKI

2025.02.25
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