「なんだか髪のボリュームが減ってきた」と感じているSENLY世代は多いようです。とはいえエクステやウイッグに手を伸ばすほどじゃないし…。しかも気のせいかもしれないけどまつ毛や眉毛も薄くなった?! そんな私たちにおすすめのケアを教えていただきました!
☆お悩み
以前より髪が細くなったのか、毛量が減ったのか、髪のボリュームがなくなりました。育毛ケアはどんなことをしたらいいですか? あと、まつ毛や眉毛も年齢とともに毛が少なくなると聞きましたが、対処法ってあるのですか?
★Answer
男性だけでなく、女性も中年以降において毛髪にお悩みを持たれる方は多いです。男性の場合は額の生え際の後退や頭頂部の薄さがメインである一方で、女性の場合は全般的な密度の低下が気になるケースが多いですね。
私のクリニックにも髪悩みで訪れる40~50代の女性が多くいらっしゃいます。
女性の薄毛は精神的ストレスや肉体的疲労、過度のヘアケアやダイエット、ホルモンバランス、加齢などさまざまな原因によって徐々に引き起こされます。
普段の生活でできるケアとしては、健康な髪に必要な栄養成分であるアミノ酸、たんぱく質、ビタミンB群などを摂取できる食生活を心がけることです。とはいえ、すぐに効果が出るものではないので、なるべく早く改善したいという人は、クリニックでの治療が効果的です。
エビデンスのある外用薬治療としては、1%ミノキシジルがあります。副作用として掻痒、紅斑、落屑、毛包炎、接触皮膚炎、顔面の多毛などがあり、医師の診察と処方が必要です。ほかにも、先ほど申し上げたアミノ酸、たんぱく質、ビタミンB群などを毛髪に供給するための内服治療も追加することができます。ストレスによって細くなった髪、弾力のない髪、乾燥や紫外線でダメージを受けた髪などの補修に効果的です。
また、まつ毛や眉毛もおっしゃる通り、髪と同様、人によって薄くなることがあります。まつ毛には、まつ毛用の育毛剤としてプロスタグランジン類似体(ビマトプロスト)という成分が認可されています。メラニン生成を促進する効果がありますが、色素沈着の副作用がでるリスクがあるため、クリニックでの処方が原則必要です。そのほかにもキャビキシル、リデンシルなど市販でも入手できる成分があり、ビマトプロストと比べると効果は落ちますが、色素沈着などのリスクを抑えてまつ毛の育毛を行いたい場合は有用です。
眉毛の場合は、理想の眉に合わせて色素を入れていくアートメイクの施術がより一般的になっています。従来の手法から現在は進化しており、より皮膚の浅い層に色素を細かく入れることで、自然な仕上がりが可能になっています。アートメイクを行った患者さんからは「毎日のメイクが楽になった!」と喜びの声をいただいています。なおアートメイクは肌に細かな傷をつける医療行為とされており、原則としてクリニックで医療有資格者が施術を行うことが推奨されています。
顔の印象を大きく左右する髪のボリュームと目元の華やかさ。自分にひと手間かけてあげることで年齢を感じさせない若々しさをキープできますよ。
日本形成外科学会専門医
日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
日本乳癌学会 正会員
JSKINクリニック代表 形成外科専門医
慶應義塾大学医学部 形成外科 助教
牧野 潤 / Jun Makino, MD.
2015年3月 慶應義塾大学医学部卒業
(在学中にシンガポール国立大学医学部留学)
2015年-2017年 株式会社ボストンコンサルティンググループ勤務
2017年-2019年 都内総合病院にて初期臨床研修修了
2019年4月 慶應義塾大学医学部 形成外科教室入局
慶應義塾大学病院形成外科及び医局関連病院(埼玉医科大学総合医療センター形成外科・美容外科、太田記念病院形成外科など)にて勤務
2023年4月より 慶應義塾大学医学部 形成外科 助教(日本形成外科学会専門医)
2024年6月 慶應義塾大学病院美容医療外来 立ち上げ
現在に至る
JSKINクリニック
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text:AYAKO TAKAHASHI