アジアのみならず、世界でも話題となっている韓流ドラマ。その主役を演じる俳優たちはファンミーティングを開催すれば1万人規模のファンが詰めかけるなど、まるでアイドル歌手さながらの人気となっています。そんな俳優たちが出演するドラマや映画。いろいろありすぎて何から見ていいの? と迷ってしまう方も多いはず。そこでSENLY★韓流サランヘヨでは、旬の俳優とともに、今見るべきおすすめ作品とその見どころについてもご紹介していきます。第5回目にご紹介するのは、パク・ヒョンシクです。
韓国では、演技も上手いアイドル出身の俳優のことを“演技ドル”と呼ぶのですが、パク・ヒョンシクもそんな演技ドルの一人として知られる実力派のトップ俳優です。1991年生まれでZE:Aのボーカルとして2010年にデビューし、歌手活動とともにミュージカルやドラマに出演。特にミュージカル「エリザベート」のトート役では美しい姿とともに圧倒的な歌唱力で多くのファンを魅了しました。「家族なのにどうして」、パク・ソジュンやBTSのVなどのイケメン俳優が勢ぞろいした時代劇「花郎」など数々の話題作に出演していますが、爆発的人気を集めたのが2017年に放送された「力の強い女ト・ボンスン」です。
力の強い女 ト・ボンスン』 ©Jcontentree corp. all rights reserved / JTBC / 2017
U-NEXTにて独占配信中
このドラマでゲーム会社のCEOであり財閥の御曹司でもあるミンヒョク役を演じたパク・ヒョンシク。先祖代々、女性だけが怪力を受け継ぐ一家に生まれたボンスン(パク・ボヨン)の驚きの能力を知ったミンヒョク(パク・ヒョンシク)は、脅迫犯に付きまとわれている自分のボディーガードとしてボンスン(パク・ボヨン)をスカウトすることからドラマが始まります。脅迫犯を捕まえたら企画開発チームに採用するとの提案に奮闘する彼女に惹かれていくミンヒョク(パク・ヒョンシク)。そこに殺人事件やボンスン(パク・ボヨン)の幼馴染でもある刑事グクドゥ(ジス)が加わり、不思議な三角関係とスリリングな展開が繰り広げられるラブコメは、高身長なパク・ヒョンシクと小柄なパク・ボヨンの身長差も視聴者をキュンキュンさせ、韓国でも大人気となりました。
色白で品のある顔立ちから“貴公子”や“王子様との異名も持つパク・ヒョンシクなので、時代劇でも高貴な役がとにかく似合うのですが、そんな彼の時代劇での人気作が、2023年に韓国で放送された「青春ウォルダム~運命を乗り越えて~」です。
『青春ウォルダム~運命を乗り越えて~』© STUDIO DRAGON CORPORATION
U-NEXTにて配信中
このドラマで、人知れず「呪いの書」に苦しめられている世子(セジャ※王位継承者)イ・ファン役を演じるのがパク・ヒョンシク。呪いの言葉が現実となる事件が起きることから、自分の周りにいる人間を信じられず、疑心暗鬼になっていきます。そこへ、“呪いは人間の陰謀”と断言する女性ミン・ジェイが現れるのですが、彼女は、家族殺害の罪をかぶせられた名家の娘であり、亡き恩師の娘でもありました。無実を訴え、家族の死の真相を調べたいと助けを求める彼女とともに、陰謀や隠された真実にたどりつくことができるのか?というミステリー要素もある青春時代劇。呪いにさいなまれながら弱っていくはかなさや、世子としての威厳を取り戻し、好きな女性を守ろうと奮闘する姿など見ごたえたっぷりです。
「ドクタースランプ」Netflixシリーズ「ドクタースランプ」独占配信中
そしてもう1本見逃せないのが、2024年にNetflixで配信された話題のドラマ「ドクタースランプ」です。パク・ヒョンシクが美容外科医ヨ・ジョンウ役を、女優パク・シネが麻酔科医ナム・ハヌル役を演じていて、高校時代成績トップの座を争うライバル同士だった2人が医師になり、人気美容外科医として成功していたヨ・ジョンウ(パク・ヒョンシク)は、不可解な医療事故に巻き込まれて多額の借金を背負い人生が一変。ナム・ハヌル(パク・シネ)は、上司のパワハラでメンタルが崩壊してしまうという、お互いが人生の崖っぷちという状況で再会します。人生のスランプや燃え尽き症候群、身近な人の裏切りなどもテーマにしながら、昔ライバル同士だった2人がどう変わっていくのかも見どころとなっています。現代劇から時代劇に映画、ミュージカルなど幅広いジャンルで活躍し続けるパク・ヒョンシク。2025年には、マ・ドンソクとの共演も話題を呼んでいる新ドラマ「Twelve」で初の悪役(ヴィラン)を演じるとのことなので、美しいヴィランにも期待が膨らみます。
【PROFILE】
韓流ライター 橋本嘉美
「冬ソナ」時代から韓国ドラマを見始め、「私の名前はキムサムスン」でヒョンビンにドはまり。以来、イケメン俳優たちの成長を見続けて早20年ですが、これまでに見たドラマや映画、バラエティは数百本以上。韓国俳優たちのファンミフリークでもあるので、彼らの素顔などもご紹介していきます。
text:YOSHIMI HASHIMOTO